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JTSCカウンセラー 有賀朋子


JTSCカウンセラー 有賀朋子こんにちは、JTSCカウンセラーの有賀(あるが)です。
なんと大雪警報が出たり、新型コロナウイルスによる
肺炎の感染が拡大したりとなかなか落ち着かないこの頃です。
今年の始まりがこの様な不穏な空気だと、
何となく気持ちももやもやしてしまいますね。
そこで、今回はこの2月をどのように乗り切ればよいか
というお話をしたいと思います。
2月は他の月にくらべて、日数が少ないので
毎年あっという間に過ぎてしまう気がしますが、
心身ともに弱っている時期なので
無事に過ごせるように心がけることも大切だと思います。

◎2月はあらゆる面で落ち込みやすい時期。
まず、精神的な面では、
以前にもお話ししたように「冬季うつ病」といわれるような冬場の気分の落ち込みや、
うつ状態の悪化が起こりやすい時期なのです。
また、身体的な面では
2月頃に一番免疫力が弱くなって、疲れを感じ体調を崩しやすい時期なのです。
その上、学校のスケジュールも、進級のための発表会や講演会が行われる、
実習がある、最終試験があるなど結構ハードな時期にあたります。
「ここで倒れるわけにはいかない」「ここを何とか乗り切らないと」と緊張感が増して、
無理を続けている状態ではないでしょうか。

◎どのようなことに注意をして学校生活を送ればいいのでしょうか。
1. 栄養と睡眠を十分にとって免疫力を高めるようにしましょう。
特に一人暮らしの人は、栄養価を意識して食事をとるようにしてください。
野菜を多めにとること、肉・卵・大豆のたんぱく質をとること、乳製品や脂質、
 そしてご飯やパンの糖質というようにバランスを考えて食べるようにしてください。
 (くれぐれもご飯とパン、麺類だけというように糖質だけの食事にならないように。)
睡眠も7時間から8時間はとるように気をつけましょう。
こうすることで風邪やインフルエンザにかからないように!
 もちろんマスクをしてうがいと手洗いは欠かさずに。
2. 寒暖差を考えて着るものや住まいの環境を整えることです。
最近は天気予報も信用できるようになっているので、次の日の天気や温度に気を配って
 寒さに負けない服装をしてくださいね。衣類に貼るカイロも準備しておくと便利ですよ。
明け方急に気温が下がって喉を痛めるということも多い季節です。
 部屋の温度も気を配って、調整する習慣をつけましょう。
3. 春休みの前に今年度を振り返って
「先生や友人・知人からの心に残った言葉」を思い出してみましょう。

特に今年度が最終学年の人は、専門学校時代のいろいろな時々で交わしてきた言葉を
 思い出して、心に残った言葉を味わってみてください。
 それがあなたにとっての学校時代の思い出のシーンやエピソードだと思います。

この寒い季節に心の中をちょっと暖めて、冬を乗り切ってくれることを願っています。

覚えておこう!今月のKEY WORD (18)

★神経伝達物質★
◎細胞間の情報を運ぶ『神経伝達物質』。
人間の脳内には様々な『神経伝達物質』があります。脳はニューロンと呼ばれる細胞の固まりですが、細胞間は物理的には繋がっておらず、隙間が空いています。その隙間を行き来するのが『神経伝達物質』で、細胞間の情報を運ぶ役割があります。神経伝達物質の代表的なものは3つあり、「ドパミン」「ノルアドレナリン」「セロトニン」です。(バックナンバー097参照)この3つの神経伝達物質は行動や気分に影響を与えています。

◎「ドパミン」は、やる気や喜びに関連。
高い目標や挑戦的な目標などを持つことでドパミンは多く分泌されます。ドパミンは「報酬系の物質」とも呼ばれており、目標が達成されることで快楽を脳内にもたらします。それが記憶に刻まれて、その行動が定着しやすくなります。そのためうまくコントロールすればやる気と行動が維持されやすくなるのです。例えば、自分の目標をしっかりとイメージする。それが手に入った時にこうなれる、ああなれると具体的にイメージするとドパミンは上がってきます。
また、目標に一歩前進する度にご褒美を自分にあげることも効果的です。国家試験合格を目指して勉強している人であれば、模擬試験の点数を狙ったように得点できたら大好きなケーキを食べるとか、好きな動画を1時間だけ見られるとか自分なりに小さなご褒美を用意しておくだけでも効果はあります。目標達成→報酬(ご褒美)→記憶に刻まれる→またやる気になる→行動する→目標達成→報酬(ご褒美)…といった習慣化ができる可能性があるのです。
今までの生活の中で、ついつい癖になってしまってやめられない行動とかありませんか?それはこのドパミンが関与しているのです。つまり、ドパミンは自動的に作用するので、そのメカニズムが自分にとってうまく働くようにコントロールすることが大切なのです。

◎「ノルアドレナリン」は、恐怖や不安、集中に関連。
目の前に迫っている出来事に対して「戦うか(闘争)、逃げるか(逃走)」を判断して、それに伴う行動に繋げるための起爆剤がノルアドレナリンです。上述の国家試験を例に取れば、「できれば逃げだしたいが、頑張って(戦って)合格を目指す」といったことにノルアドレナリンは一役買っています。運動した後に記憶力が高まるという研究結果があるのですが、これは運動によってノルアドレナリンが上昇し集中力や短期記憶力が上昇するからです。ですから、集中力が切れてきたけれども目の前のことをやらなければならない時には、軽く身体を動かすといったことが有効です。

◎「セロトニン」は、落ち着きや平常心に関連。
ドパミンとノルアドレナリンは行動を促進する「興奮系の物質」とよばれていますが、それに対してセロトニンは両者が過剰に分泌されるのを防ぎ、バランスを取る「癒し系の物質」です。落ち着きや平常心を持つためにはセロトニンの働きが欠かせないのです。
セロトニンは、眠っている間には低下して朝起きて太陽の光をあびて合成され始めます。それによって脳が活性化されて快活になっていきます。セロトニンが低下すると気分が落ち込む、何もする気がおきないとなってしまうのです。
朝起きて太陽の光を浴びるほかにセロトニンを活性化させる効果があるのは、リズム運動です。歩く、走る、スクワット、といった手足を使うもの以外にも歌う、音読するといったものでもリズミカルにやれば効果があります。

このようにやる気や気分は、生態学的に突き詰めると脳内の神経伝達物質の働きによって生み出されます。ここに記述したのは大雑把な説明ですが、それでも自分の状態を客観的に知るには役立つものだと思います。

忙しい時期だからこそ、意識してコントロールする
ようにして上手に現状を乗りきってください。
それでもつらい時は、カウンセラーに相談しよう。


悩みQ&Aも参考に!

次回更新は、いよいよ進級・卒業!そして春休み!の3月6日頃です。ぜひお楽しみに。



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